電気一般

始動(突入)電流は危険?時間や値を計算して制御しよう!

始動電流とは、突入電流とも呼ばれる現象のことです。

電気の性質上、この現象が起こるのは仕方ないこととも言えるのですが、場合によっては危険もあるため注意が必要です。

では、始動電流とはなんなのか?また制御する方法などを見ていきましょう。

始動電流について詳しく理解しておけば、電気機器を扱う時にも役立ちます。

始動電流とは?

始動電流というのは、電気機器の電源を入れた直後に、一時的に流れる大きな電流のことを指しています。

電源を入れた直後、つまり動き始めた時に流れる電流のため始動電流と呼ぶのです。

また、大きな電流が突入するように一気に流れることから突入電流とも呼ばれることがありますが、同じ意味なのでどちらを使ってもかまいません。

私達に身近なところで言えば、家庭の電灯もスイッチをオンにした瞬間に始動電流が起こっており、一時的ではありますが定格よりも大きな電流が流れています。

電流の強さは定格電流の5倍から7倍ほどと言われていて、かなりの大きさであるのがわかります。

ただし、始動電流はずっと続くものではなく、対象の電気機器の回転速度が一定に達すると収まるので、始動電流がずっと流れ続けることは基本的にありません。

電気機器によっては始動電流が流れるのは一瞬で、すぐに収まるケースも少なくないのですが、始動電流によるトラブルも想定されるため必要なら対策を講じないといけません。

始動電流による危険とは?

始動電流が起こることを想定し、対策を施してある電気機器なら問題ありませんが、そうでない電気機器だと危険も考えられます。

具体的に始動電流によって起こりうるトラブルは、電源スイッチが溶着してしまったり、ヒューズが溶断されてしまったり、ブレーカーが切断されることなどが挙げられます。

要は故障につながることがあるのです。

危険というよりはトラブルが起こる可能性があるといった感じですが、いずれにしても始動電流によってなんらかの悪影響が考えられるなら、対策をしておかないといけません。

トラブルの原因になるとわかっているのなら、すべての電気機器で対策が施されていそうですが、実際にはコストの問題などで対策されていないケースもあります。

モーターに始動電流が流れる時間

電源を入れた際、実際にどのくらいの時間、モーターに始動電流が流れるのでしょうか?

具体的な時間は、電気機器の大きさや、モーターにかかる負荷によっても違うため、特定の時間がかかると決められているわけではありません。

回転速度が一定になれば始動電流も収まるので、回転速度が一定になるまでの時間が、始動電流が流れる時間とも言えます。

回転速度が1秒で一定になるなら、始動電流が流れる時間も1秒ですし、回転速度が一定にまるでの時間=始動電流が流れる時間と認識しておきましょう。

つまり回転速度が一定になるまでの時間や値がわかれば、始動電流が流れる時間も計算できることになります。

始動電流を制御するには始動装置が有効

始動電流が流れるのを防ぐ対策としては、始動装置と呼ばれる装置を利用するのが一般的です。

特に7.5kWや11kW以上の大型の電動機を使う場合は、この始動装置を利用するのがごく普通の対策となっています。

たとえばスターデルタ始動と呼ばれる始動装置は、始動装置を約3分の1にまで抑えられます。

大幅に始動電流を減らすことができ、この装置を使うだけである程度の制御が可能になります。

ただし、始動トルクも3分の1に抑えてしまうデメリットを持っているため、始動トルクを本来のままで維持したい場合は、スターデルタ始動は不向きです。

スターデルタ始動の他に、コンドルファ始動と呼ばれる始動装置もあります。

こちらはモーターと電源の間に短巻変圧器を入れることで、電圧を減らして始動電流を制御する仕組みです。

電源を入れた時に変圧器によって電圧を低下させ、始動電流を抑えるのですが、電圧が低い状態なのでこのままで回転速度が上がりません。

そこで徐々に抵抗回路を切り離していき、最終的にすべての抵抗回路を切り離して回転速度を一定まで上げていきます。

変圧器を使うため電圧の調整が可能になり、スターデルタ始動と比べると優れた制御方法です。

いずれにしても始動電流を制御するためには、始動装置を使うのが有効で、大幅に始動電流を抑えることが可能になります。

もし始動電流が気になる場合や、始動電流による機器のトラブルや故障を予防したい場合は、始動装置を活用していきましょう。

始動装置によって始動電流が抑えられれば、リスクも軽減され、より安全に、そして安定的に電気機器を使えるようになります。

電気機器の電源を入れると、内部に始動電流という大きな電流が流れます。

始動装置を使えば制御することも可能なので、必要に応じて始動電流対策を施しましょう。

電気機器の回転数が一定になれば始動電流も収まるので、その間を上手に制御するのがポイントです。

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