エンジンの仕組みを分かりやすく解説

エンジンの1回の動作

クルマのキーをひねると、エンジンはキュルルーと音をたてた後、動き出します。
ボンネットを開けてみるとけたたましい音を上げてエンジンが動いているのがわかると思います。

このとき、エンジンは4ページから説明する1から4の行程を何回も繰り返しています。
簡単に名称だけ挙げますと次の4つの行程です。
1. 吸気行程
2. 圧縮行程
3. 燃焼行程
4. 排気行程

上の4つの行程がどのくらいの頻度でおこなわれているか例を挙げます。
運転席で回転計を見たとき1000rpm が表示されているとします。その場合は1から4の
行程を1秒間に8回程度もおこなっています。

1.ピストンが下降し、吸気バルブが開く。(吸気行程)

【ガソリンエンジンの場合】

車が加速するときは空気をいっぱい吸い、とろとろゆっくり走るときは空気をあまり吸い
ません。これは、エンジンに必要な出力に応じて空気の量を調整し、その空気の量に応じて
燃料を噴いて空気と混ぜるためです。燃料と空気が混ざったものを混合気といいます。

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 【ディーゼルエンジンの場合】

車が加速しているときも、とろとろゆっくり走っているときでも、いつでもディーゼルエンジ
ンは空気だけをいっぱい吸います。

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【ポイント】

ガソリンエンジンは吸う空気量を調整し、ディーゼルエンジンは吸う空気量を調整しない。
そのため
ガソリンエンジンの効率<ディーゼルエンジン効率
です。これをイメージするには注射器を想像するのがもってこいです。
ピストンを引いて注射器の中に空気を入れようとしたときに注射器の先端をふさいだ場合
とふさがない場合でピストンを引く重さが違うのを想像してください。
つまり
注射器の先端をふさがなかった場合(ディーゼルエンジン)の方がふさいだ場合(ガソリン
エンジン)よりも小さな力でピストンを引くことができます(効率が良い)。
ピストンを引っ張るのに力がいる(エンジンの損失になる)ことをポンピングロスと言います。

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2.吸気バルブが閉じて、ピストンが上昇する。(圧縮行程)

【ガソリンエンジン】

燃料と空気を混ぜた混合気を圧縮します。

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【ディーゼルエンジン】

空気のみ圧縮します。圧縮すると空気は600℃程度の高温になります。
ここで空気を、軽油を噴くといつでも燃える状態にします。

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【ポイント】

ガソリンエンジンは「混合気」を圧縮する。
ディーゼルエンジンは「空気」を圧縮する。
この違いによりガソリンエンジンは、空気だけ圧縮するディーゼルエンジンと比べて強く
圧縮できません。圧縮しすぎると混合気が勝手に燃えてしまうのです。
この強く圧縮できないことによって、以下のように効率に差ができます。
ガソリンエンジンの効率<ディーゼルエンジンの効率
エンジンの効率は理論上、強く圧縮するほど高いため上のような効率の関係になります。

3.燃料が燃焼しピストンを下に押す。(燃焼行程)

【ガソリンエンジン】

圧縮した混合気にスパークプラグで火花点火します。混合気が燃焼しピストンを下に押し、
動力を取り出します。スパークプラグは電気によって火花を発生させる装置です。

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【ディーゼルエンジン】

圧縮して高温になった空気に軽油を直接噴射します。エンジンの出力に応じて軽油の噴射
量を決めます。軽油が燃焼してピストンを下に押し、動力を取り出します。

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【ポイント】

ガソリンエンジンはスパークプラグで点火し混合気が燃焼
ディーゼルエンジンは燃料を噴射して燃料と空気が混ざり合ったのち燃焼
この違いから以下のことがわかります。

1.ガソリンエンジン
スパークプラグの点火時期で燃焼のタイミングを正確に制御することが可能。

2.ディーゼルエンジン
軽油を噴く時期で燃焼のタイミングを制御しようとするが、噴いたあと軽油がいつ燃える
かわからないため実際には燃焼のタイミングを正確に調整することが難しい。

4.ピストンが上昇し排気バルブが開く。(排気行程)

【ガソリンエンジン】

燃料したガスが排気バルブから排出されます。

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【ディーゼルエンジン】

燃料したガスが排気バルブから排出されます。

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まとめ

ガソリンエンジンとディーゼルエンジンの1 回の動作をまとめると以下のようになります。

【ガソリンエンジン】

空気とガソリンの混合気を圧縮して、そこに火花点火し混合気を燃やし
その燃焼エネルギーを動力として取り出す。

【ディーゼルエンジン】

空気のみを圧縮して、そこに軽油を直接噴射して自己着火させ、
その燃焼エネルギーを動力として取り出す。