自動車エンジンの仕組み

DPFその1

ディーゼルエンジンの排出ガスに関係する用語です。

DPFとは、Diesel Particulate Filter
(ディーゼル パティキュレート フィルタ)の略です。

何をする装置かと言うと、ディーゼルエンジンの有毒な排出ガスのうち粒子状物質(PM)を取り除く装置です。

PMは、弊誌で何度も取り上げていますがトラックからモクモク出ているあの黒い煙のことです。

DPFは
ディーゼルエンジンの主な排出ガス成分であるNOxとPMを同時に低減させる方法のうちのひとつである

「燃焼を抑えたエンジン設定にしてエンジン側でNOxを減らし、排気管にPMを低減させるシステムをつける」のまさに「排気管につけるPMを低減させるシステム」のことです。

このDPFはフィルタと言うだけあり排出ガス中のPMを細かい網目で捕まえます。

PMをフィルタで捕まえるのでDPFを通過した排出ガスはきれいになっていると言うわけです。

ただし、DPFは詰まってしまうという難点があります。
フィルタで捕まえられたPMは時間と共にどんどん増えていくので網目が詰まってしまうのは当たり前ですよね。

フィルタが詰まると、排気ガスの流れが悪くなり余計な負担をエンジンへ与えてしまいます。

そのため、定期的にフィルタに堆積したPMを取り除かないといけません。

その方法はフィルタに堆積したPMを燃やしてなくしてしまうことです。
PMを燃やすと無害な二酸化炭素になります。

ただし、PMが燃える温度は600度と非常に高温です。普通にクルマを運
転していたのでは、なかなかDPFはその温度に達しません。

ですので、エンジン側でDPF温度をPMが燃える温度まで上昇させています。

その制御にコモンレールシステムが使われています。

関連する自動車用語

コモンレールその1
コモンレールその2
ディーゼルエンジン
エンジンの排出ガス
排出ガス(ディーゼルエンジン)
トラックの排出ガス
DPFその2
尿素SCRシステム

トラックの排出ガス前のページ

DPFその2次のページ

関連記事

  1. 自動車エンジンの仕組み

    用語集:排気系

    窒素酸化物(NOx)燃焼時の温度が高くなったとき窒素と酸素が反応し…

  2. 自動車エンジンの仕組み

    直噴エンジンその2

    直噴エンジンは、空気だけをシリンダ内に吸入し燃料は直接シリンダ内に噴射…

  3. 自動車エンジンの仕組み

    可変バルブタイミングおまけ

    今回は可変バルブタイミング機構の呼び方を紹介したいと思います。…

  4. 自動車エンジンの仕組み

    ターボチャージャーその2

    「過給機」、「ターボチャージャーその1」に続いて、今回は「ターボチャー…

  5. 自動車エンジンの仕組み

    ガソリン噴射装置

    ガソリンエンジンの燃料噴射装置が、今まで書いてきたディーゼルエンジンの…

  6. 自動車エンジンの仕組み

    可変バルブタイミング

    「バルブタイミング」の続きです。「バルブタイミング」では、…

  1. 自動車エンジンの仕組み

    尿素SCRシステム
  2. 自動車エンジンの仕組み

    ノッキング(ディーゼルエンジン)
  3. 自動車エンジンの仕組み

    圧縮比
  4. 自動車エンジンの仕組み

    排出ガス(ディーゼルエンジン)
  5. 自動車エンジンの仕組み

    トラックの排出ガス
PAGE TOP