自動車エンジンの仕組み

スロットル

「スロットル」とは、エンジンへ送る空気の量を調整する弁です。

ガソリンエンジンでは、
アクセルとスロットルはワイヤでつながっています。
ドライバーの意思をエンジンへ伝える唯一の手段ともいえます。
最近では、電子制御スロットルも登場しています。

電子制御スロットルとは

ECUが、アクセルの踏み込み量および車両・エンジンの状態を示す電気信号を受け取り、
それらを総合した上で最終的なスロットルの開き具合を決めるものです。

この開き具合を電気信号としてECUから電子制御スロットルに送り
モーターを駆動させスロットルを開閉します。

ここでいきなりECUという言葉が登場してしまいましたが、
ECUとはエンジンコントロールユニットの略で
エンジンを制御する頭脳のような部分にあたります。

電子制御スロットルでは、人間がアクセルペダルを踏んでも
それが直接エンジンの出力につながっていないのです。

次にディーゼルエンジンでのスロットルの説明です。

以前ディーゼルエンジンは吸入行程で吸えるだけ空気を吸うと解説しました。
ということは、空気量を調整する役目のスロットルは必要ないよね、
と考えるところなんですが、

実は、最近のディーゼルエンジンにもスロットルがついています。

その理由はEGRシステムに関係しています。
EGRシステムによってエンジンの排気側から吸気側へ戻す排気ガスの量を
増やすときにスロットルを使用する場合があります。

具体的には、
スロットルを閉め、外からエンジンへ入る新鮮な空気の量を減らすことで、
その代わりにエンジンへ入る排気ガスの量を増やします。

このときEGRシステムと連動してスロットルの開き具合を
うまく調整する必要が出てきます。
ですのでディーゼルエンジンのスロットルは電子制御になっています。

EGRシステム前のページ

エアフローセンサ次のページ

関連記事

  1. 自動車エンジンの仕組み

    EGRシステム

    EGRはExhaust Gas Recirculationの略。日…

  2. 自動車エンジンの仕組み

    スワール

    「スワール」とは、シリンダ内に発生させる渦のことをいいます。こ…

  3. 自動車エンジンの仕組み

    直噴エンジンその2

    直噴エンジンは、空気だけをシリンダ内に吸入し燃料は直接シリンダ内に噴射…

  4. 自動車エンジンの仕組み

    スパークプラグ

    スパークプラグは、ガソリンエンジンの点火装置です。ガソリンエン…

  5. 自動車エンジンの仕組み

    可変バルブタイミング

    「バルブタイミング」の続きです。「バルブタイミング」では、…

  6. 自動車エンジンの仕組み

    過給機

    「過給機」漢字からある程度想像できると思いますが、たくさんの空気をエン…

  1. 自動車エンジンの仕組み

    過給機
  2. 自動車エンジンの仕組み

    ディーゼル噴射装置
  3. 自動車エンジンの仕組み

    可変バルブタイミングおまけ
  4. 自動車エンジンの仕組み

    スーパーチャージャー
  5. 自動車エンジンの仕組み

    ターボチャージャーその1
PAGE TOP